圧倒されて驚きと恥ずかしさで固まっていると、健は、大きな溜め息をついて

「あのな~、お前ら少し落ち着けよ…

彼女は、矢萩凛、十七歳
高三。
俺から言って最近付き合いだした。」

後ろにいた私の肩を抱きながら、少し前にして言った。


「初めまして…矢萩凛です。」

皆に凄いジロジロ見られて、どうしたらいいのか分からず、俯いたままペコリと頭を下げて挨拶をするしか出来なかった。


それを見た健は、私の気持ちを察してくれたのか
頭をポンポンとして微笑んでくれて少しホッとした。