「矢萩は、そいつに告白されてどう思った?」

先生がそう質問してきたので、
どう思ったか…
改めて考えてみた。


「こんな私を好きって言ってくれたのは、凄く嬉しかったです。

でも、全然話したことも無い、知らない人と行き成りは付き合えないです…」

それを聞いた先生は、組んでいた両腕を膝の上に置いて少し前屈みになりながら

「今、矢萩が言ったことそのまま伝えればいいんじゃないの?
それがお前の正直な気持ちだろ?」

その言葉に
あっそうか、って
何だか目の前がパァと明るくなった気がして

「そうですよね、
有り難うございました。

何か、先生にはいつも話し聞いて貰って、助けて貰ってばかりですよね。

何かプレゼントさせて下さい。」

先生に話して良かった…

ニッコリ笑って言った。


そしたら先生が

「プレゼントならもう貰ってるよ
お前のその笑顔。

なんてな…」

って言って
慌てて机に置いてあった煙草に火を点けると、立ち上がって窓の外に向かって煙を吐いていた。