保健室のベッドは三つ並んでいて、
私は、机に向かって座っている先生から一番近いベッドに腰を下ろし、

「…あっあのね、私…」

話そうとしている内容が、急に恥ずかしくなって言葉に詰まり、俯いてモジモジしてしまった。

きっと私の頬は、赤くなっているに違いない…

先生が机に向けていた体をクルリと回転させ、

「どうした?何かあった?」

少し微笑みを見せて聞いてきた。


私は、先生の笑みに少しホッとし、決意して

「さっき生まれて初めて男の子から告白されたの。
『返事は直ぐじゃなくていいから考えておいて』って言われて、『はい』しか言えなかったんです。
先生、私どうしたらいいのか分からなくって…」

恥ずかしさと戸惑いが入り混じった顔を隠そうと、両手を頬に当て、大きく息を吐いた。