霧を払ってくれたあなたは、きっと分かっている。

そろそろ私の家が近づいてきているので私はもう帰れるのだが、括史くんはまだ私の家の方向と同じ道をずっと歩いてくれている。

特に一緒に帰ろうとか言っていないはずなのに自然と一緒に帰っているので少し気恥ずかしい。

私だけ思っているのだろうかとふと括史くんの顔を見てみたら、丁度彼も私の事を見ていたのかつい目が合ってしまいつい目線を逸らす。

気まずい空気が流れている中私の視線に家が映り込んできたので 私はここでお別れだ。

「私ここだから、今日は誘ってくれてありがとう」

「いえいえ、俺も楽しかったよ」

と丁度夕方なので日差しと重なってイケメンの全力笑顔を向けてくるので思わず見とれてしまう。

ここでお別れかと思うと少し寂しさが出てくるが流石に仕方がないしどうせ明日学校で会える。

「じゃ括史くんまた明日」

「うん…あ、ちょっと待って」

と少し慌ててこちらに近づいてくる私は何だろうと少し困惑したが括史くんは緊張しているのか強張った表情で私に聞いてきた。

「俺、岡内さんのこと名前で呼びたい」

「え、あ、名前!?私を?」

と急に名前で呼びたいと聞いてくるので私はいつもより動揺したのかいつもより声がデカくなってしまった。