手を伸ばさないと、届かない恋だと思っていた

「お兄さんに最後の挨拶しないと。」

「もういいから!」

そんな場合じゃない!昔のアルバム、私も見たことないからどんな写真が入ってるのか……。

「天川くんの家はどこ?」

「歩いて30分くらいかなあ」

「近いね!」

そんなに近いとは思わなかった。さっきも走ってきてくれたんだろうな。

「それより星田、まだ見てきてると思うよ。」

「えっ、なんで?」

「視線感じるし、時々近くの木や葉っぱが揺れてて、隠れてるんだと思う。」