手を伸ばさないと、届かない恋だと思っていた

「ピンポーン」

天川くんだ。どんな顔して会えばいいのかまだ考えてなかったのに。

「おはよう綾月さん」

「おはよう……」

私の様子に気づかずまだ笑顔のままだ。奈津さんのことをずっと考えててあまり寝れなかったから今はくまがひどいはずなんだけど。

「じゃ、行こっか」

「う、うん」

天川くんはいつもの笑顔で歩いている。

「冬休みどうだった?」

「普通かな……」

特に最後らへんは面白くなかった。