私はというと……河川敷に行く必要がなくなって、空いた時間と心の空洞をどう埋めるか模索していた。……勉学に励めばいいのだけど。
バイトでもしようかと思っていた頃、幸いにも直ぐにその時間的な空きは埋められることになった。近所に住む祖母が腰を痛めたからと愛犬の散歩を仰せつかったのだ。弟とかわりばんこで行ってほしいと言われたのを一手に引き受けた。
ウェルシュコーギーのカケル3歳オス。利口なはずの犬種は名前が悪かったのか、若さのせいか元気いっぱいで散歩はなかなか骨が折れたけれど、癒してくれた。
「カケル行こうか」そう言うと散歩コースの河川敷へと向かう。
「あ、ここにはおしっこダメよ」
バスケットゴールの支柱をくんくんしてるカケルに注意をする。オレンジ色のリングはいつもより高い場所にあるように感じる。
今頃、槇野くんはこれよりもっと綺麗なリングに向かってシュートを放っているのだろうか。そう思い浮かべながら通りすぎた。うちの体育館は2年前に補正したとかで、床もバスケットゴールも新品みたいに綺麗だった。何だかドリブルの音まで聞こえて来るようで、私は追いかけられる猫みたいに足を早めた。カケルが不思議そうに私の顔を見上げる。
「ごめん、びっくりしたね」
カケルの鼻の上を人差し指で撫でてやった。
バイトでもしようかと思っていた頃、幸いにも直ぐにその時間的な空きは埋められることになった。近所に住む祖母が腰を痛めたからと愛犬の散歩を仰せつかったのだ。弟とかわりばんこで行ってほしいと言われたのを一手に引き受けた。
ウェルシュコーギーのカケル3歳オス。利口なはずの犬種は名前が悪かったのか、若さのせいか元気いっぱいで散歩はなかなか骨が折れたけれど、癒してくれた。
「カケル行こうか」そう言うと散歩コースの河川敷へと向かう。
「あ、ここにはおしっこダメよ」
バスケットゴールの支柱をくんくんしてるカケルに注意をする。オレンジ色のリングはいつもより高い場所にあるように感じる。
今頃、槇野くんはこれよりもっと綺麗なリングに向かってシュートを放っているのだろうか。そう思い浮かべながら通りすぎた。うちの体育館は2年前に補正したとかで、床もバスケットゴールも新品みたいに綺麗だった。何だかドリブルの音まで聞こえて来るようで、私は追いかけられる猫みたいに足を早めた。カケルが不思議そうに私の顔を見上げる。
「ごめん、びっくりしたね」
カケルの鼻の上を人差し指で撫でてやった。



