「で、由紀恵は山地くんと何があったわけ?」
三人になった時、ついに梨花子が聞いた。
「何……というか……」
「今聞いておかないと、せっかく部活も休みでさ、楽しめる時間なのに、気まずいの嫌じゃん」
「うーん、向こうが私に告白してきてくれたでしょう? でも中途半端に振っちゃったから、どうしようかなって思ってたんだけど。見ちゃったんだよねー……りっくん、告られてた」
「ああ、山地って人気あるよ」梨花子がそう言ったのを由紀恵は複雑そうな顔で「そうなんだ」と呟く。
でも、そうだな。山地くん明るくて誰とも仲が良いけれど、ちゃんと空気は読めるし、槇野くんの事もそうだけど……
「優しいよね、山地くん」あの人、バカっぽいけど、ちゃんとみんなを見てる。
「普通は振った女子と仲良くしないよね。でもそれは、まだあわよくばの気持ちが残ってるからじゃなくて……」
「うん、私に嫌な思いをさせたくないからだよね」
由紀恵はそれがわかっていて、由紀恵も山地くんに嫌な思いをさせたくなくて仲良くしてたんだと思う。どちらも優しい。
「彼女が出来たなら、私と仲良くしてたんじゃあ彼女が嫌がるんじゃないかなって……」
「由紀恵、山地くんから彼女出来たって聞いたの?」
「聞いてないけど……可愛い子だったから」
と、由紀恵は顔を曇らせた。