「……え、何その膨れっ面」
「槇野くんてさ、鈍いよね」

そう言うと、槇野くんも膨れっ面になってしまった。スッと立つと、バスケットゴールの方へ言ってしう。拗ねたのかな?槇野くんは恥ずかしい時はボールを回して、怒った時はあっちに行ってしまう。

まあ、すぐに機嫌は直るんだけど。仕方なく、私もベンチから立ち上がった。
二人でいる時は座っている事が多い。最初からそうだったけど、もしかして気を遣ってくれてたのかな。私と槇野くんは30センチくらい身長差がある。(槇野くんはまだ背が伸びてるから日々更新)

だから、話しにくいの気遣ってくれてたのかな。ゴール下で、槇野くんを見上げながらそう思った。片手でボールをぶらぶらさせて持ってる。
「大きいよね、手 」
そう言うと、ポイッと私にボールを渡して来た。

「ほらね、全然ダメ」
私も片手をボールに添えてみたけれど、持つよりボール上に手を置いただけになってしまった。

「ぶっ」
それに槇野くんが吹き出して、ムッとして睨んだ。
「あのねぇ、これが普通だから!」
「いや、ちっちゃい手、可愛いなって」

絶対嘘だ。槇野くんはまだ可笑しそうに笑ってる。
「そりゃあね、持てたら有利なんだろうけど。ボールもホールドしやすいし」
「……あ、じゃあ、両面テープで止めたらどうだろう」

…………。
そうだった、そうだった。この人、時々すごい天然。