「……もう、意味がわからない。意味がわからないんだよ、槇野くん」
「……だから、ここで二人でああやって話すのは、俺に取って特別な時間だったんだよ」

勘違いして欲しくなくて、傷つけたくなくて、俺なりに頑張って伝えた。いつも宮原さんはちゃんと聞いてくれる。でも全然伝わらない。自分の気持ちを伝えるのってすごい難しい。途中で何言ってるかわからなくなるし、感情的になるし、恥ずかしくなってくるし。

「だから! そうじゃなくて、もう嫌になる。今日だって、俺を見に来たのかなとか……ああもうめっちゃ恥ずかしいわ。何これ。先に……帰っちゃうし。もう身に沁みて俺に《《そういう》》興味ないって思い知ったよ。自分がこんなに自惚れ強いなんて知らなかった……」

結局言えたのは、また格好いいとは言いがたい自分の気持ちばっかりだった。

「じゃあ、今度からここへ来るときは誘ってよ」
 さらり簡単に、宮原さんはそう言った。

いいや、もう。待とう。宮原さんが話したくなるまで。俺がここへ来るのはバスケットゴールがあるからじゃあないことくらい、宮原さんだってわかると思う。

俺だって最初は宮原さんに話せなかった。格好悪いし。負担になりたくなかったし。

 宮原さんが話したくない理由があの時の俺と同じなら……話したくなる時まで待とうと思う。