先輩や俺をよく知らない奴に何を言われても仕方がない。

だけど、そいつに言われるのだけは……どうしても耐えられなかった。
傷ついたんじゃない。傷つけたことが怖かった。
『これでもう惨めな思いはしなくていい』
あいつは俺にそう言った。

俺の言動はそう思わせていたのか。俺の隣を去るときに『ほっとした』あいつに、そう思わせるような態度を取っていたのか。

今までそいつに、どんな態度を取っていたか、思い出せなかった。無意識で傷つけたということなら、俺はこれから人に……どう接していったらいいんだ。

それが、わからなくなった。自分の存在がだれかを傷つけることになるなんて、思ってもみなかったんだ。

誰にも会わなければ傷つけることもないだろうと思っていた。誰とも、関わらなければ……。

ボールさえあればバスケットは出来る。一人で、出来ることがあるんだ。