「嫌いになった? っておかしいよね! それって元々好きだって前提の質問だよね?」
 私の反論に、ふっと、余裕の、笑み。

「いや、“普通”からの格下げもあるでしょ」
「……」
 そうか、それもそうか。

「ん? 違う?」
「性格わるいよ……槇野くん」
「うん、で? 嫌いになったんだっけ? 」
「もう!」

 たぶん、私は真っ赤だろう。すごく真っ赤だろう。

 梨花子がぬるい視線を送ってきて、山地くんと由紀恵は何やらボソボソ言っている。

「まさかぁ、このセリフをリアルで使うとは思わなかったね、りっくん」
「そうだね、由紀ちゃん。どうする? どっちが言う?」
「ええ、せーので言う? 言っちゃう?」

 なんだろうな。わからなくて、槇野くんと一旦休戦して顔を見合わせた。

「待って、私も言いたい」そこへ梨花子までが加わった。
 二人で首を傾げて、山地くんと由紀恵とりっくんが口を開くのを待っていた。

「せーのっ」と、山地くんが音頭?を取った。

「「「お前らもう付き合っちゃえよ!!」」」

 私と槇野くんは見合わせていた顔をお互いパッと逸らした。

 山地くんと梨花子が私たちを指差して笑い、由紀恵はケラケラケラケラいつまでも笑っていた。