「俺もね、この前中学の時のバスケ部のやつと会ったんだ。以前話した、俺がバスケ止めようとしたきっかけのやつね。『高校でもバスケ頑張ってるか?』って聞かれた。“やってんのか?”じゃなくて『頑張ってるか』って。そいつらしい言葉だった。そいつは、もうバスケはやってなくて吹奏楽やってるらしくて……超スパルタなんだってさ。でも中学で一緒に頑張った経験があるから、頑張れるって……あいつにとっても、背中を押してくれるくらいのいい思い出になってるんだと思ったら、俺ももっと頑張れそうだって、思えた」
こんな時まで友達を思う人で、呆れるけれど、槇野くんらしい。
「うん、良かったね」
「一番は……やっぱり宮原さんのおかげだよ」
「うん」
「山地の、言うことは時々正しくて……俺がそうなんだ」
「そう?」
「宮原さんと会うの楽しみで学校へ行こうと思った。学校行かないのに河川敷に来るのは反則だと思ったから、学校もちゃんと行った」
「あはは! もう、槇野くん、変に真面目だよね」
「まあ、好きなだけ笑って。なんか宮原さんツボってんの見るの好きだなって気付いて」
「何それ、そんなこと言われたら、逆に笑えなくなったじゃん」
恥ずかしくなって、げんこつ振り上げた。
「あ! カケルの散歩!」すっかり忘れてたことを思い出した。
「何だよ~」
「おばあちゃんの腰痛もう治ると思うからさ、ごめん槇野くん」
「いーよ、行って。でも、ほら……日が長くなったから……もう少し一緒にいられるよ」
槇野くんが笑って、まだ青い空を指差した。
「あ、えっと……」
「ここで待ってる。だから、カケル連れてきて」
「……はい」
たぶん、『本領発揮』の槇野くんになっていたと思う。とは言ったものの、恥ずかしくて私は変な走り方でカケルを迎えに行って、カケルを連れてまた戻って来た。
こんな時まで友達を思う人で、呆れるけれど、槇野くんらしい。
「うん、良かったね」
「一番は……やっぱり宮原さんのおかげだよ」
「うん」
「山地の、言うことは時々正しくて……俺がそうなんだ」
「そう?」
「宮原さんと会うの楽しみで学校へ行こうと思った。学校行かないのに河川敷に来るのは反則だと思ったから、学校もちゃんと行った」
「あはは! もう、槇野くん、変に真面目だよね」
「まあ、好きなだけ笑って。なんか宮原さんツボってんの見るの好きだなって気付いて」
「何それ、そんなこと言われたら、逆に笑えなくなったじゃん」
恥ずかしくなって、げんこつ振り上げた。
「あ! カケルの散歩!」すっかり忘れてたことを思い出した。
「何だよ~」
「おばあちゃんの腰痛もう治ると思うからさ、ごめん槇野くん」
「いーよ、行って。でも、ほら……日が長くなったから……もう少し一緒にいられるよ」
槇野くんが笑って、まだ青い空を指差した。
「あ、えっと……」
「ここで待ってる。だから、カケル連れてきて」
「……はい」
たぶん、『本領発揮』の槇野くんになっていたと思う。とは言ったものの、恥ずかしくて私は変な走り方でカケルを迎えに行って、カケルを連れてまた戻って来た。



