どんな形でもバスケットに関わって行きたい。

 あの日、私はそう強く思った。私は槇野くんみたいに高くは跳べない。センスもなければ、根性も……熱意も枯れてしまった。それでもバスケットが好きだ。

「これ、お願いします」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
 女子バスケットボール部の顧問、村山先生は快く私の入部届けを受理してくれた。

「後々はマネージャー業務だけじゃなく主務もお願いしたいと思います」
「はい!」

 バスケットのルールは知ってる。スコアも書ける。それに加えて会場を押さえたり、選手登録したり、主務としてもチームを支えたい。

 プレイヤーだけがチームのメンバーじゃない。そう思えたから。

「残念だったね、男バスはマネージャー取ってなくて」
「元々取ってても、男バスのマネージャーはしないよ」
「あー、確かに槇野ばっか見てそうだもんね、ボール見ろ、ボール。スコアつけられないじゃん」
「もう! 梨花子!」

 私は試合には滅多に出れなかったけれど、いつも試合に出ている子たちの応援はしていた。あの緊迫した空気と高揚感、私だってちゃんとチームの一員だった事を思い出した。

「これからも宜しくね、唯」
「うん、ついてきてくれてありがとう、梨花子」
 二人で顔を見合わせて笑った。