「散歩、行かなきゃ」
何かカケルはえ、行くの?みたいな面倒臭そうな顔を向けてきたけれど
「じゃあ、俺も付き合う」
槇野くんは立ち上がって、抱えていたカケルをそっと地面に置いた。槇野くんのTシャツにカケルの毛がついてしまって、私は手を伸ばしてそれを払った。
「ごめん、毛が……」
「いいよ、別に」
久しぶりにちゃんと顔を見た気がする。槇野くんを見上げると、槇野くんもまっすぐに私を見ていた。さっき『全然こっち見ないから』って槇野くんが言った意味がわかった。本当だ、全然見てなかった。少し怒ったような強い目で、ここでへらへら笑うことも出来ずにどうしていいかわからなかった。
「ここに、山地と和田さんと福谷さん連れて来たのさ……」
「うん」
「……俺の……ため、だよね」
「……うん」
「おかげで、学校生活が楽しくなったし、感謝してる」
「ああ、うん」
目を逸らして歩きだそうとすると、止められる。
「でもさあ……」
槇野くんの手が緩んだ。大きくため息を吐くと、先に歩きだしてしまった。私は見馴れた背中をカケルを連れて追いかけた。
「ここも、全然来ないし」
「え、だって必要ないでしょ? 槇野くんの居場所はここじゃないし」
「……居場所?」
槇野くんが足を止めて振り返る。声が固いのに気付いてあわてて言い直す。
「ほら、ここに来なくても体育館でバスケ出来るでしょ? だから、来ないかなって……」
久しぶりに、槇野くんを怖いと思ってしまった。
何かカケルはえ、行くの?みたいな面倒臭そうな顔を向けてきたけれど
「じゃあ、俺も付き合う」
槇野くんは立ち上がって、抱えていたカケルをそっと地面に置いた。槇野くんのTシャツにカケルの毛がついてしまって、私は手を伸ばしてそれを払った。
「ごめん、毛が……」
「いいよ、別に」
久しぶりにちゃんと顔を見た気がする。槇野くんを見上げると、槇野くんもまっすぐに私を見ていた。さっき『全然こっち見ないから』って槇野くんが言った意味がわかった。本当だ、全然見てなかった。少し怒ったような強い目で、ここでへらへら笑うことも出来ずにどうしていいかわからなかった。
「ここに、山地と和田さんと福谷さん連れて来たのさ……」
「うん」
「……俺の……ため、だよね」
「……うん」
「おかげで、学校生活が楽しくなったし、感謝してる」
「ああ、うん」
目を逸らして歩きだそうとすると、止められる。
「でもさあ……」
槇野くんの手が緩んだ。大きくため息を吐くと、先に歩きだしてしまった。私は見馴れた背中をカケルを連れて追いかけた。
「ここも、全然来ないし」
「え、だって必要ないでしょ? 槇野くんの居場所はここじゃないし」
「……居場所?」
槇野くんが足を止めて振り返る。声が固いのに気付いてあわてて言い直す。
「ほら、ここに来なくても体育館でバスケ出来るでしょ? だから、来ないかなって……」
久しぶりに、槇野くんを怖いと思ってしまった。



