それから二人で、クリスマスマーケットを見て回った。並んだ屋台を覗いたり、可愛い雑貨を眺めたり。時々立ち止まっては、顔を見合わせて笑う。そんな二人を私はそっと追っていく。気づけば、さっきのオーナメントの店からもずいぶん離れていた。
「オーナメント、買わなくてよかったの?」
翼がこちらを見る。
「うん。オーナメントも素敵だったけど……私にはちょっと高かったかなって」
中学生のお小遣いで買うには少し難しい値段だった。
「確かに……」
翼も苦笑する。けれど、その直後。
『早く高校生になれば、バイトもできるし』
翼の心の声が聞こえた。
『そうしたら、お金を稼いで……二人でいろんなところに出かけて』
胸の奥が、きゅっとなる。
『大人になったら、旅行にも行けるかな』
翼の手が、少しだけ強くなったように見えた。
『綺麗なものも、たくさん見たい』
翼が見ているのは、きっと今じゃない。高校生になった私たち。大人になった私たち。その先に続いている、二人の未来。翼は、当たり前みたいにそこに私がいると思っている。――私も、そう思っていた。だからこそ、胸の奥が、ひどく痛かった。
「オーナメント、買わなくてよかったの?」
翼がこちらを見る。
「うん。オーナメントも素敵だったけど……私にはちょっと高かったかなって」
中学生のお小遣いで買うには少し難しい値段だった。
「確かに……」
翼も苦笑する。けれど、その直後。
『早く高校生になれば、バイトもできるし』
翼の心の声が聞こえた。
『そうしたら、お金を稼いで……二人でいろんなところに出かけて』
胸の奥が、きゅっとなる。
『大人になったら、旅行にも行けるかな』
翼の手が、少しだけ強くなったように見えた。
『綺麗なものも、たくさん見たい』
翼が見ているのは、きっと今じゃない。高校生になった私たち。大人になった私たち。その先に続いている、二人の未来。翼は、当たり前みたいにそこに私がいると思っている。――私も、そう思っていた。だからこそ、胸の奥が、ひどく痛かった。



