君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

私が翼のところへ向かっていると、クラスメイトたちの声が聞こえてきた。

「ねぇー、もりーと蒼井さん、なんかいい雰囲気じゃない?」
「わかる。二人とも空気似てるよね」
「田中が図書委員サボるから、もりーと変わったんでしょ?」
「いや、でも、森山わりと喜んでたよ! 体育委員やってくれるならって」

田中君が慌てて答える。

「ってか……付き合ってるのかなー」

その言葉に。

「付き合ってない」

翼の声が、ぴたりと響いた。

「……え?」

思わず足を止める。

『だって、俺と付き合ってるし。ってか……なんか楽しそうじゃない?普通に妬けるんだけど』

翼がまっすぐ私を見つめていた。胸がきゅっとなる。あの頃の私は、知らなかった。翼がこんなふうに私を見ていたことも。私が誰かと楽しそうに話しているのに嫉妬していたことも。