君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

「えっと…わかった?」

私はちらりと翼を見る。髪を耳にかけながら、答えを待った。

「うん、バッチリ。He is running in the park now.だな」

発音、すごい。やっぱり得意じゃん。

『やばい、可愛すぎる。ってか、髪サラサラ。長いのも似合いそうだな』

「よかった」

ほっと息をついた、そのとき。翼が、そっと手を伸ばしてきた。

「髪、伸ばしてる?」

「え? いや…そろそろ切ろうかなって」

私は鎖骨まで伸びた髪を指先でいじる。すると翼は、テーブルに肘をつきながら私を見上げた。

「長いの似合うよ」

「…え?」

「切らないで」

不意打ちだった。上目遣いでそう言われて、心臓が大きく跳ねたのを覚えている。

「う、うん…」

顔が熱い。たぶん。昔の私も、今の私も真っ赤だ。翼が少しだけ笑った。…顔、かっこいいな。改めてそう思ってしまって、ますます顔が熱くなった。