君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

そして一枚の絵画の前で思わず、足が止まった。そこに描かれていたのは、桜が舞い散る中に立つひとりの少女。青白い顔をして、どこか寂しそうに遠くを見つめている。
なんだろう。胸が、ざわついた。――まるで、私みたい。どうしてそんなことを思ったのか、自分でもわからなかった。ただ、その少女から目を離せなかった。すると…

「……え?」

ザワザワ、と桜の木々が風に揺れた。ひらり。ひらり。花びらが舞い落ちる。

「なに、これ……?」

ただの絵のはずなのに。まるで時間が進んでいるみたいだった。風が強くなっていく。そして――。ビュウッ!突然、強い風が吹いた。

「きゃっ……!」

桜吹雪が、絵の中からこちらへ向かってくる。そんなはずない。絵なのに。そう思った瞬間――。

「……っ!」

思わず、ぎゅっと目を閉じた。