君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

顔が、みるみる赤くなっていくのがわかる。私……茹で蛸みたい。客観的に見ると、ひどいな。恥ずかしくて、声なんて出せなくて。だから私は、両手で大きな丸を作ったんだ。それを見た翼の顔が、一気に明るくなる。

「やった!!」

その声と同時に、ふわりと風が吹いた。青い空が、どこまでも広がっている。夏の光が、まぶしい。――そして。私はそっと目を閉じた。

次に目を開けたとき。私は、また絵画の前に立っていた。

「……」

苔が生えていたプールサイドは綺麗になっている。そしてプールにはさっきまでほとんどなかった水が溜まっている。青空がプールの水面に反射して、キラキラと輝いていた。そして、その水面の向こうのプールサイドで二人並んで、笑っていた。

「……翼」

私は、絵の中の彼を見つめる。ぽつり。小さな声が、静かな美術館に落ちた。