君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

そのあとは、二人で備品のチェックをした。全部終わると、私たちは並んでプールサイドに座った。水を貯め始めたプールを、二人でぼんやりと見つめる。

「終わったな」

「うん。手伝ってくれて、ありがとう」

「どういたしまして」

しばらく、静かな時間が流れる。すると――

『よし。言う。今!』

翼が突然、勢いよく立ち上がった。

「蒼井」

「は、はい!」

大きな声で名前を呼ばれて、私の背筋がピンと伸びる。翼が、まっすぐ私を見る。

「俺と……夏祭り、行ってください」

『お願いします! 頼みます! 神様、仏様!』

「……私と?」

思わず聞き返す。

「そう。蒼井と!」

その瞬間。胸が、ドクンと鳴った。
――あ。これは。もしかして。……好意、なのかも。そう自覚したのが、この日だった。だって。面と向かって、こんなふうに言われたら。さすがに気づく。私だって、そこまで鈍くない。……たぶん。