君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

いた。翼だ。コンビニの前で、みんなと一緒にアイスを食べている。

「恭弥」

「ん?」

アイスを食べながら、長谷くんが翼を見る。翼はアイスの袋を持っているけれど、まだ食べようとしていない。

「戻っていい?」

「はは。やっぱり~。そんな気がした」

『さすが恭弥。察しがよくて助かる』

「悪い! 先帰って、忘れ物!」

翼はみんなにそう言うと、学校へ向かって走り出した。

「え……?」

待って。ここまで走ってきたのに……!私はその場に立ち尽くした。

「はあ……はあ……」

息が苦しい。……絵の中なのに。普通に疲れるんだけど。息を整えていると、後ろから声が聞こえた。

「え、ちょっと翼!!」

「じゃあなー、時宮!」

みんなが手を振っている。その中で、長谷くんが手元の食べ終わった棒アイスを見る。

「お、あたりだ」

それから私は小走りして学校へ戻る。
そうだ。この日。翼は――私を気にして、戻ってきてくれたんだった。