君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

プール掃除を終えたところで、担任がやってきた。

「終わったかー? お疲れ!」
「みやちん、終わったー!」
「もう終わりでいいー?」

みんなが口々に声を上げる。すると先生が財布からお金を取り出した。

「じゃあ、これでアイスでも買ってこい」

「やったー!」

一気に盛り上がる。

「翼も行こう!」
「時宮ー! 帰りにコンビニ寄ろうぜ!」

翼が、次々と声をかけられている。

「んー……俺、まだやることある」

「え? なに?」

「備品の在庫チェック。蒼井さんたちとやるから」

「えー!」

その瞬間。キラキラグループの視線が、いっせいに私へ向いた。……思わず肩が跳ねてる。

「だ、大丈夫だよ! 私がやるから!」

すると、隣にいた梓がじとーっと私を見る。

「ほら、そう言ってるし。行こうぜ!」

「翼、早くー!」

「はいはい」

翼は腕を引っ張られるようにして、みんなと一緒に行ってしまった。その背中を見送りながら、私は小さく息を吐く。翼、残ってくれようとしてたんだよね。

「二人とも悪いな」

先生が私たちに小銭を渡す。

「これでジュースでも飲んで、少し休んでからやりなさい」

「ありがとうございます」

受け取った小銭が、手のひらの上で小さく鳴った。