君が描いた色の中で、もう一度君に恋をする

「別れたい」

さらりとした翼の黒い髪が揺れる。突然の言葉に、私はその場で固まった。

「ど、どうして……?」

やっと絞り出したのは、ありきたりな言葉だった。

「もう、望叶のこと好きじゃなくなった」

――好きな人に、そんなことを言われた。しかも、初恋の人に。

「なんで、そんなこと言うの?」

「そういうことだから」

翼はそれだけ言うと、私に背を向けた。待って。このまま、終わりなんて嫌。思わず、その腕をつかむ。

「どうして…」

声が震えた。

「私のどこが嫌になったの?」

必死に問いかける。だって、こんなの一方的すぎる。昨日まで、普通に笑って話していたのに。手をつないで、次の休みにどこへ行こうかって話していたのに。それなのに――。