桜が、ふわりと舞う。私は、高校一年生になった。
「結構甘いな……」
ずんだミルクティーを飲み終えると、空になった缶をゴミ箱に捨てる。昔は、春が嫌いだった。別れと出会いがあって、環境が変わる季節だから。でも――今は違う。
私はステンドグラス風のしおりをかざし、舞い落ちる桜を覗き込む。
キラリと、光が揺れた。翼は、もういない。大好きな人。私の初恋の人。
あの日、私の世界は真っ暗だった。
何も見えなくて。
何も感じられなくて。
でも――長い夜が終わって、光が生まれる直前。
空が白く、淡い青に染まっていく。そんな朝霧色の景色が、今の私の世界には広がっている。
これから先も、きっといろんなことがある。
嬉しいことも。
悲しいことも。
泣きたくなるような日も。
それでも――私は、前を向く。
大好きな人に恥じないように。
いつか振り返ったとき、「あの日があったから、今がある」そう思えるように。
そして、私自身が自分の人生を好きになれるように。
「ありがとう、翼」
そう呟いたそのとき――。一羽の白い鳥が、青空へ向かって高く、高く自由に飛んでいった。私は、空を見上げる。
思わず、笑みがこぼれた。
私は、これから先の未来を描いていく。
たくさんの色で。鮮やかに。
笑顔も、涙も。そのすべてを抱きしめながら。
世界が、どこまでも美しく染まっていくように。
完結
「結構甘いな……」
ずんだミルクティーを飲み終えると、空になった缶をゴミ箱に捨てる。昔は、春が嫌いだった。別れと出会いがあって、環境が変わる季節だから。でも――今は違う。
私はステンドグラス風のしおりをかざし、舞い落ちる桜を覗き込む。
キラリと、光が揺れた。翼は、もういない。大好きな人。私の初恋の人。
あの日、私の世界は真っ暗だった。
何も見えなくて。
何も感じられなくて。
でも――長い夜が終わって、光が生まれる直前。
空が白く、淡い青に染まっていく。そんな朝霧色の景色が、今の私の世界には広がっている。
これから先も、きっといろんなことがある。
嬉しいことも。
悲しいことも。
泣きたくなるような日も。
それでも――私は、前を向く。
大好きな人に恥じないように。
いつか振り返ったとき、「あの日があったから、今がある」そう思えるように。
そして、私自身が自分の人生を好きになれるように。
「ありがとう、翼」
そう呟いたそのとき――。一羽の白い鳥が、青空へ向かって高く、高く自由に飛んでいった。私は、空を見上げる。
思わず、笑みがこぼれた。
私は、これから先の未来を描いていく。
たくさんの色で。鮮やかに。
笑顔も、涙も。そのすべてを抱きしめながら。
世界が、どこまでも美しく染まっていくように。
完結



