シークレット―世界は守れますが、恋の仕方はわかりません―

 川が見えた。

 直充は速度を緩めない。

 未来で覚えた道を迷わず進む。

 朝まで降っていた雨の影響で、川は濁り、流れも速い。

 青い手すり。

 そして。

『みずなみ広場』

 案内表示が見えた。

「想真くん!」

 返事はない。

 直充は川辺へ視線を走らせる。

 未来では、この近くで黄色い帽子が見つかっていた。

 川辺へ降りる階段。

 濡れた地面。

「想真くん!」

 そのとき、黄色いものが視界へ入った。