極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛デート編




「お姉さん、ちょっといいですか? 僕今、素敵な方にストリートスナップお願いしてるんですけど、よかったら少しだけお時間いただけないです?」




お洒落ヒゲのお兄さんが本格的なカメラを手に迫ってくる。
そういえばこういうの、よくSNSで上がってくるな。ナツ君ならわかるけど、平凡な私なんか撮っても意味がないのに。




「でも普通の制服だし可愛く着崩したりもしてないので」




「だから撮らせていただきたいんです、まっすぐっていうか純真っていうのかな。そういうのが伝わってくるから」




「ありがとうございます。でも遠慮しときます」



嫌だって言えないこの性格、どうにかしたいのに拒絶の言葉が出てこない。



「そんなこと言わないで。ね、1分ですむから」



強引にカメラをむけられて体を引いたら、そこにナツ君が割り込んだ。



「あんたしつこいよ。嫌がってんのわかんない?」



「いやいや君には関係ないよね。あぁ、彼氏君なの? だったら一緒に撮ってあげようか」



「ねぇおじさんどこの誰? 名刺は? 写真撮って何に使うわけ? 肖像権とかパブリシティ権のことちゃんとわかって声かけてんだよね?」



ナツ君が、大人の人にずかずか迫っていく。



「ナツ君、私なら大丈夫だから……」



「あれ、待って君さぁ、青山一佳に似てるって言われない?」



ナツ君の目が鋭くなる。口を開く前に、その人に叫んだ。



「本物の青山一佳を見たことあるけど、この人の比じゃないです!」