お会計はナツ君がスマートに済ませてくれてた上に、ワンピに似合うパンプスとバッグも買ってくれてた。
モデルの一佳君が選んだアイテムだなんて、神々しいにも程がある。
だけど彼氏の那月君にもらったものなら許されるかな。
お値段もたぶんすごいけど、代わりに俺にもプレゼントくれたらチャラねと言われたから今度は違うお店でナツ君の服を選ぶことにした。
「ありがと~。これ着るの楽しみだな♪ ナツ君は何か欲しいものある?」
返事を待ってたら途中でナツ君は足を止めた。
そこは私が好きなお店でキャラクターグッズが充実してる雑貨屋さんだった。
「あれ見て、紗知にそっくり!」
ナツ君が指差したのはディスプレイしてあるキャラクターTシャツだった。
最近の私のお気に入り、ほっこり系の四コマ漫画『しりごもるハムぴち』の主人公、ハムスターのハムぴちじゃないの。
ハムぴちは素朴なまんまる顔で、いつも恥じらってうっすら笑っている子なんだけど、あの子に似てるってことは、ナツ君には私があんなふうに見えてるってことだよね。
ハムぴちは可愛いし、大好きよ?
まだあんまり知られてないけど界隈ではすでにアイドルだよ?
だけど正直複雑だ……。



