胸の鼓動を押さえようと細く息を吐いたら、まさかの教卓側の入口からも別の部員が入ってきた。
「もっとこっち来て」
ナツ君はそっと呟いて、私の足を抱え込んだ。頑張って膝を上体に引き付けているからスカートがせり上がってどんどん短くなっていく。
それにもどきどきさせられて、全身が心臓みたいになってしまった。
「うぃっす、てかあちぃね~」
その男の子は教卓の上に乱暴に荷物を置いたみたいで、頭上からどしん、って衝撃。目を閉じてナツ君にしがみつく。
お願い、気づかないで。
祈り続けていたら、誰かが教室にいる部員を呼びに来た。向こうで全体練習が始まるみたい。
よかった、ここに団体がやって来たら生きて帰れる気がしなかった。
みんなが出ていったら2人とも極度の緊張感から解放されて、同じタイミングで息をついた。
脱力するってまさにこの事。
「大丈夫? はぁ……いろいろヤバかった」
安堵したナツ君が体勢を立て直すのを慌てて止めた。
「待って、まだ動かないで!」
「なんで?」
「だって……」
迫り上がってきたスカートの裾が太ももでこすれて、ちょっとでも動いたらたぶん変な声が出ると思う。 それを必死に抑え込んでるから顔は真っ赤。
それに子供っぽいあの下着だけは見られたくないの!



