「女子は手強いからナツ君は顔見せちゃダメだよ。ここで待ってて!」
用具入れの陰にナツ君を追いやって、早く移動しなくちゃとホースを手に取ったらやっぱり声をかけられた。
「噂をすれば小松さんじゃん。ねーねー、田淵君の代理君がイケメンらしいね。何組の誰? 一緒じゃないの?」
「えーっと、彼なら別の花壇に行ったよ。早く終わらせたくて手分けすることにしたの」
なんか説得力のありそうな嘘をもっと考えないと。
足りない頭をフル回転させた。
「それに見に行くほどのイケメンじゃないと思うよ。背が高いだけで野暮ったいし汗ダラダラかいてたし。それに仕事終わらせてもう帰っちゃったかも……」
思いつく限りの嘘を重ねたら、女子たちに不審な目で見られた。
私が人の容姿に意見するなんて不自然だって。小松さんはそういうキャラじゃないよねって。



