第一関門クリア。
次の場所に移動してきた。
今度は昇降口の脇。
行き交う子たちはいるけど、今のところ私たちは特に目立ってはいない。
「ここならちょっと遊べそう?」
そう言いながらホースヘッドをシャワーに切り替えてナツ君が勢いよく水を撒く。
花壇の花は水を弾いて踊るように揺れて、その周りの焼けたアスファルトからは熱気が立ち上った。
目の前には霧状の細かい水しぶきが上がって、雫の一粒一粒が宝石みたいにピカピカと光ってる。
その景色越しに見るナツ君が綺麗すぎて……ため息が出た。
「紗知見てて!」
「えっ? あっ、はい!」
すでに挙動がおかしい私の横に並んでさっきよりもっと高く、空に向かって水を撒くと、そこに七色の虹がかかった。
「すごい、虹が出てる!」
「出てんじゃなくて、出したの」
自慢気なピース。
くしゃっとした無邪気な笑顔。
今日のナツ君は眩しすぎて、まともに視線を合わせられないよ。



