「小松さんおはよっ。委員会の仕事? てか今日の相方って田淵君じゃなかったっけ」
「おはよう。田淵君は体調不良で……その代理の人なんだ」
よりによって同じクラスの女子バレー部の子たちだ。
ナツ君とスタイルが正反対だから、田淵君じゃないことにもすぐ気づかれた。
ナツ君は水を撒きながら背中越しにぺこりと頭をさげて私みたいな人見知りを演じた。でも女子二人は納得できないのか、ひそひそ会議をし始めた。
「うちの学年にあんな子いたっけ。あのスタイルなら絶対目立つよね」
「うん、ていうか顔見えないけど絶対イケメンだよ。どーする。話しかける? なんかでもノリで行けないこの感じなんだろ」
「わかる。来るなオーラ? てことはやっぱ一軍男子じゃん? 顔みたいよね」
うわわ、ここにもイケメンレーダーが作動してる女子がいる。
「あのっ、彼ってずっと保健室登校だったらしいから、なんていうかその辺を案じてもらえたら……」
小声でそう言うと優しい彼女たちは、それ以上突っ込まず、私を労って去ってくれた。
「ナイスアシスト。その設定いいかも」
笑顔でナツ君が振り向いたら、水に光が反射して、その光景がキラキラエフェクトみたいに見えた。



