白石が他の男の腕を見るなんて、今に始まったことじゃない。 前に本人から聞いたことがある。 今までだって、好みの前腕を見つけては勝手に目で追っていたらしい。 それでも誰とも付き合わなかった。 だから、別に――。 そこまで考えて、ふと手が止まった。 じゃあ、なんで俺だったんだ。 最初は、俺の腕が好みだったから。 それはわかってる。 でも、あいつが好きなのは―― 俺なのか? それとも……… 「…………くだらね」