愛してるの期限が切れる前に

 じっと見つめる眼差しから視線が外せない。梢が囀るそよ風に薄茶色の髪が微かに擦れていた。端整な顔立ちは息を呑むほど綺麗で、百花しか映っていない瞳に胸が高鳴ってくる。

(触れたい――)

 理屈ではなく、心がそう感じた。

「いい、よ」

 発した言葉に、玲桜はわずかに目を大きくさせると、寝入る花の目を手で隠し、反対の腕を百花へと伸ばしてきた。
 後頭部にあてがわれた手に促され、彼へと身体を寄せる。
 四年越しの口づけだった。