思わず身構えると、玲桜は「違う違う」と手を振った。
「クラップリプには上げない。宝物にしたいんだ。はーちゃんと初めてお出かけした記念写真なんて一生に一回しかないだろ?」
言われてみればそのとおりだ。
「そういう理由ならわかったよ。この後も撮る予定だし、まとめて送るね」
「ありがと。ももって、俺のことも警戒しているのに、そういうところは緩いんだね。私の子どもに近づかないで、とかならないの?」
「だって、花は懐いてるし――。それに、玲桜があの子のこと可愛がってくれてるのも見てきてるから。――一緒に守ってくれるんでしょ?」
昔みたいに盲目的に信頼しているわけではないが、花を守りたいと言った気持ちは嘘ではないとも思っていた。
問いかけると、玲桜は食い入るように百花を見つめて口をぽかんと開けていた。
「どうしたの? そんな驚くようなこと言った?」
「い、言ってない! 言ってないけど、――ももは、ももなんだなって改めて思った。君のそういう素直さに俺は救われてきたんだって、改めて思ってた。昔、俺の目を見たことあっただろ。あのとき、ももに”尊い”て言われてびっくりしたけど、嬉しかったんだよ。初めて似合ってるとも言ってくれたよね」
「あれは――そのとおりだもん」
モルフォ蝶色の瞳は、今もサングラスの奥で輝いているのだろう。
けれど、自分の言葉が玲桜の気持ちを上向かせていた事実に、胸が熱くなった。あのとき、確かに百花は思っていた。どうか傷つかないでほしいって。
「そういうところ」
玲桜は自分に気合いを入れるように、両手で頬を叩いた。
「あ――っ、もっと頑張ろ!」
これ以上、なにを頑張るつもりなのだろう。
(変なの)
九月の総会で、玲桜は鳳グループの総裁になる。そうなれば、玲桜は百花と結婚する理由もなくなるのだ。
片想いをしているリリカと結婚するのだろうか。
「クラップリプには上げない。宝物にしたいんだ。はーちゃんと初めてお出かけした記念写真なんて一生に一回しかないだろ?」
言われてみればそのとおりだ。
「そういう理由ならわかったよ。この後も撮る予定だし、まとめて送るね」
「ありがと。ももって、俺のことも警戒しているのに、そういうところは緩いんだね。私の子どもに近づかないで、とかならないの?」
「だって、花は懐いてるし――。それに、玲桜があの子のこと可愛がってくれてるのも見てきてるから。――一緒に守ってくれるんでしょ?」
昔みたいに盲目的に信頼しているわけではないが、花を守りたいと言った気持ちは嘘ではないとも思っていた。
問いかけると、玲桜は食い入るように百花を見つめて口をぽかんと開けていた。
「どうしたの? そんな驚くようなこと言った?」
「い、言ってない! 言ってないけど、――ももは、ももなんだなって改めて思った。君のそういう素直さに俺は救われてきたんだって、改めて思ってた。昔、俺の目を見たことあっただろ。あのとき、ももに”尊い”て言われてびっくりしたけど、嬉しかったんだよ。初めて似合ってるとも言ってくれたよね」
「あれは――そのとおりだもん」
モルフォ蝶色の瞳は、今もサングラスの奥で輝いているのだろう。
けれど、自分の言葉が玲桜の気持ちを上向かせていた事実に、胸が熱くなった。あのとき、確かに百花は思っていた。どうか傷つかないでほしいって。
「そういうところ」
玲桜は自分に気合いを入れるように、両手で頬を叩いた。
「あ――っ、もっと頑張ろ!」
これ以上、なにを頑張るつもりなのだろう。
(変なの)
九月の総会で、玲桜は鳳グループの総裁になる。そうなれば、玲桜は百花と結婚する理由もなくなるのだ。
片想いをしているリリカと結婚するのだろうか。
