「まだ帰ってなかったの?」 担任のえだちゃんと廊下でばったり会った。 「こんな晴れの日に傘なんて持って、どうしたの?」 そう言ってえだちゃんは私が手に持っている無機質なビニール傘を指差して口の端を上げた。 「この傘、昨日浅生先生に借りていて…先生に返そうと思って職員室とか探してるんだけどいなくて …えだちゃんどこにいるか知ってる?」 私がそう尋ねると、えだちゃんは少し考えた後「ああ。」と声を上げた。