「はい、これ。」 私がトランクに駆けつけると、先生は私のキャリーケースを軽々と持ち上げて、そっと地面に置いた。 「ありがとうございます!」 私はそうお礼を言いながら、なんでか先生の方を見ることができなかった。 そんな私のことなんて何にも気にしていないように、先生はフッと小さく笑った。 「また、学校でな。」 そういう先生の声が、いやに優しくて 私は思わず顔を上げた。