本棚が完全に閉まり、図書室の奥に完全な暗闇の密室ができた。
身動きが取れないほど狭い空間だった。
「……あ、あの、ごめんね……。私が勉強教えてもらわなければ……」
パニックになりかけた私の言葉は、最後まで続かなかった。
暗闇の中、私のすぐ耳元で
「ドンッ!」
と鈍い音がして、本棚の壁が小さく揺れた。
彼が、私の頭の横に手を突いたのだ。
いわゆる、壁ドン、の体勢だった。
身動きが取れないほど狭い空間。
はるの額が私の額と触れ合いそうなほど近くに迫り、
閉じ込められた恐怖とは全く違うドクン、という大きな鼓動が跳ね上がった。
すぐ近くで、はるの少し荒くなった息遣いが私の前髪を揺らす。
「ごめん、驚かせたよね」
暗闇に目が慣れてくるにつれて、数センチ先にある彼の瞳が、
いつもより熱を帯びているのが分かった。
はるはいつもの柔らかい声で囁くけれど、
私を本棚と自分の体の間に閉じ込めるその腕には、
逃がさないとばかりに微かに力がこもっている。
スマートフォンを取り出そうとした私の手を、
はるのもう片方の手が優しく、でも拒むように包み込んで止めた。
「……あ、あの、スマホの明かりつけないの……?」
上気した声で尋ねる私に、彼は暗闇の中で、困ったようにふっと鼻で笑った。
「つけないよ。……だって、点けたら凛の顔、近すぎて直視できないから」
耳元で響く、いつもより少し低い低音の囁き。
「こんなに狭い場所に2人きりなんてさ……いくら俺でも、ちょっと余裕なくなっちゃうよ?」
彼の手が、私の指先にそっと指を絡めていく。
繋がれた手から、彼の熱い体温が痛いほど伝わってきた。
でも私には、はるの気持ちをあまり理解できなかった。
身動きが取れないほど狭い空間だった。
「……あ、あの、ごめんね……。私が勉強教えてもらわなければ……」
パニックになりかけた私の言葉は、最後まで続かなかった。
暗闇の中、私のすぐ耳元で
「ドンッ!」
と鈍い音がして、本棚の壁が小さく揺れた。
彼が、私の頭の横に手を突いたのだ。
いわゆる、壁ドン、の体勢だった。
身動きが取れないほど狭い空間。
はるの額が私の額と触れ合いそうなほど近くに迫り、
閉じ込められた恐怖とは全く違うドクン、という大きな鼓動が跳ね上がった。
すぐ近くで、はるの少し荒くなった息遣いが私の前髪を揺らす。
「ごめん、驚かせたよね」
暗闇に目が慣れてくるにつれて、数センチ先にある彼の瞳が、
いつもより熱を帯びているのが分かった。
はるはいつもの柔らかい声で囁くけれど、
私を本棚と自分の体の間に閉じ込めるその腕には、
逃がさないとばかりに微かに力がこもっている。
スマートフォンを取り出そうとした私の手を、
はるのもう片方の手が優しく、でも拒むように包み込んで止めた。
「……あ、あの、スマホの明かりつけないの……?」
上気した声で尋ねる私に、彼は暗闇の中で、困ったようにふっと鼻で笑った。
「つけないよ。……だって、点けたら凛の顔、近すぎて直視できないから」
耳元で響く、いつもより少し低い低音の囁き。
「こんなに狭い場所に2人きりなんてさ……いくら俺でも、ちょっと余裕なくなっちゃうよ?」
彼の手が、私の指先にそっと指を絡めていく。
繋がれた手から、彼の熱い体温が痛いほど伝わってきた。
でも私には、はるの気持ちをあまり理解できなかった。



