「じゃあ前の私は偽物の笑顔だったってこと?」 「そうだね。」 頬杖をつきながら、見つめられると目を逸らしてしまう。 そんなに私を見ないで。 なにもかも見透かされそう。 心の中に燻っている、小さな感情までも… 人を信じるのが怖かった。友達や家族なんかとは違う、人… 一人の男を信じて、私は騙される。馬鹿だからそれを何度か繰り返した。 もう歳も取り初めていたし、そのあらゆる感情に翻弄されるのが怖かった。