けれども、この事を告げる事はできない。愛していたから、なんてきれいごとで済む問題ではないのだ。もしもあの街に戻って、凌に会ってしまえば、その先が怖い。 私はきっと、あの女から凌を奪うだろう。たとえ、殺してでも…… 会いたい。会って凌の空気に触れたい。凌の温もりに触れたい。凌を取り巻く全ての事から、奪ってしまいたい。 愛していると告げたい。 けれど、愛しているからこそ、そんな事は出来ないし、したくない。