「椎菜さん」 振り返ると、白いワンピースの女が立っていた。 「よかった。きちんとお話したくて。探した甲斐があった。」 挑戦的な眼差しで私を見る、あの女の人だ。 「あなたは…?」 「私ね、凌と長く付き合っていたの。」 「それは過去の事でしょう?どうして今…」 「そう。凌とは3年も前に終わってる。けどね、私にはやっぱり凌しかいないの。」 明らかに私に対して、この恋から手を引けと言っているような強気な口調で女は続けた。