世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「可哀想な病人だからって腫れ物に触るような真似は絶対にしない。明日ちゃんが『今』を全力で生きようとしてるなら、俺も全力で向き合う。……明日ちゃんのその圧倒的な輝きを、俺のカメラで、俺の目で、全部受け止めて見せる」


まっすぐな誓いの言葉。


それは、東京から逃げてきた男の子が、この小さな港町で、一つの尊い命と出会って変わった瞬間だった。


私は胸の奥がじんわりと熱くなるのを感じながら、強く頷いた。


「はい……! 私も、二人を全力で応援します!」


夜風が中庭の葉を揺らし、ささやかな音を立てる。


明日と湊先輩。そして私。


バラバラだったはずの三人の想いが、この静かな夜の下で、確かに一つの未来へと動き始めていた。