世界で一番わがままな君とガラスの心臓

そして、重い黒いカーテンを押し開けて、暗室の外——写真館の小さな中庭へと歩き出した。


私もその後に続く。


中庭に足を踏み出すと、夜の潮風が火照った顔を優しく撫でてくれた。見上げれば、満天の星空が広がっている。


「風花ちゃん」


湊先輩が振り向いた。その瞳からは、さっきまでの迷いや弱気が消え去り、夜空の星のように強い光が宿っていた。


「俺、もう逃げないよ。……自分の将来からも。そして、明日ちゃんからも」


「湊先輩……」