湊先輩は振り返らず、静かな声で私を呼んだ。
驚く様子もない。
「見てよ。綺麗に焼けたんだ」
促されてトレーを覗き込むと、透明な液体の中で、白い印画紙の上にじわじわと影が浮き上がってくるところだった。
赤い光の下で浮かび上がったのは、あの夕暮れの海岸で撮った明日の姿だ。
眉の上で切り揃えられた漆黒の前髪。
茜色の光を背に受け、不機嫌そうに唇を尖らせながらも、その大きな瞳には燃えるような情熱が宿っている。
呼吸を忘れるほど、圧倒的な存在感だった。
「……明日だ」
「うん。……あんなに命を燃やすような顔をする子、俺、東京でも見たことなかったよ」
驚く様子もない。
「見てよ。綺麗に焼けたんだ」
促されてトレーを覗き込むと、透明な液体の中で、白い印画紙の上にじわじわと影が浮き上がってくるところだった。
赤い光の下で浮かび上がったのは、あの夕暮れの海岸で撮った明日の姿だ。
眉の上で切り揃えられた漆黒の前髪。
茜色の光を背に受け、不機嫌そうに唇を尖らせながらも、その大きな瞳には燃えるような情熱が宿っている。
呼吸を忘れるほど、圧倒的な存在感だった。
「……明日だ」
「うん。……あんなに命を燃やすような顔をする子、俺、東京でも見たことなかったよ」

