世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「言ったでしょ。すごくいい顔してるって」


湊先輩はモニターを見つめたまま、心底愛おしそうに呟いた。


「この町に来て、いろんな風景を撮ったけどさ。……これが、ダントツで一番綺麗な写真だ。明日ちゃんの『今』が、ちゃんとここに残ってる」


明日ちゃんの『今』。


その言葉が、明日の胸にどれほどの衝撃を与えただろう。


「未来」なんていらない、「今」この瞬間に燃え尽きたいと叫んでいた明日。


その命の瞬間を、湊先輩はカメラというレンズを通して、永遠のカタチとして切り取ってみせたのだ。


明日は唇を強く噛み締め、モニターから目をそらした。