「行ったのよ、静岡の競技場。変装して、スタンドの端っこで見てたわ。相変わらずフォームは大雑把だし、最後の詰めも甘いけれど……まあ、十三秒ゼロイチなら、合格点をあげてもいいわ」
「見て……たの……?」
「当たり前でしょ。直接会えなくたって、あんたがタイムを叩き出すって信じてたわよ。だから、このクソ暑い中にわざわざ行ったんじゃない」
不機嫌そうに口元を歪める明日。
あの日、救急車で運ばれて以来、一目も会えないままだった親友。
その彼女が、奇跡みたいに目の前で生きて、毒を吐いて笑っている。
その圧倒的な愛おしさに、私の視界が一瞬で熱く歪んだ。
「明日いい!!」
「見て……たの……?」
「当たり前でしょ。直接会えなくたって、あんたがタイムを叩き出すって信じてたわよ。だから、このクソ暑い中にわざわざ行ったんじゃない」
不機嫌そうに口元を歪める明日。
あの日、救急車で運ばれて以来、一目も会えないままだった親友。
その彼女が、奇跡みたいに目の前で生きて、毒を吐いて笑っている。
その圧倒的な愛おしさに、私の視界が一瞬で熱く歪んだ。
「明日いい!!」

