世界で一番わがままな君とガラスの心臓

表彰台の一番高い場所で首にかけてもらった金メダルは、重く、そして夕陽の光を受けて誇らしく輝いていた。


大会が終わった後のバイパス国道沿い。


赤と黄色の派手な看板を掲げたファーストフード店は、私と陸上部の仲間たちで満席になっていた。


大音量のJ-POPが流れる店内で、揚げたてのポテトの匂いが充満している。


「風花、マジでおめでとう! 大会新で優勝とかカッコよすぎるって!」

「ポテトもっと食いなよ、今日のヒーロー!」

「ありがとう! みんなのおかげだよ!」


仲間たちとジュースの紙コップを突き合わせ、ポテトをつまむ。


笑顔で祝福に応えながらも、私の胸のどこかには、ほんの少しだけぽっかりと空いた寂しさがあった。


(……見せたかったな)


ポテトの塩気を感じながら、私はふと隣の誰もいない空席を見つめた。