世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「明日ちゃんは、被害者なんかじゃなかった。誰かに命を散らされたんじゃない。自分の意志で突堤に立って、自分たちの手で掴み取った花火を見上げて、自分の命を最高の形で燃やし尽くしたんだ。……この写真が、それを証明してる」


湊先輩はまっすぐに私を見つめ返した。

その言葉には、あの日までの迷いや弱さはひとかけらも残っていなかった。


「俺ね、東京へ戻ったら、本気で医学部を目指すよ」


「医学部……!」