改札の向こうから、潮風を含んだ電車のブレーキ音がキーッと甲高く響いてくる。
観光客が楽しそうに行き交うコンコースの中で、私の目の前に立つ湊先輩は、大きな黒いボストンバッグを肩にかけ、首からいつもの一眼レフカメラを下げていた。
今日、湊先輩は東京へ帰る。
「……風花ちゃん、急に呼び出してごめんね」
湊先輩の顔立ちは、あの日までのどこか気負いのない、軽やかで優男風だった雰囲気を払拭していた。
少しやつれた頬、けれどその瞳の奥には、濁りのない静かな火が灯っている。
「ううん。お見送りに来られてよかったです。……おじいちゃんには、ちゃんと話したんですか?」
観光客が楽しそうに行き交うコンコースの中で、私の目の前に立つ湊先輩は、大きな黒いボストンバッグを肩にかけ、首からいつもの一眼レフカメラを下げていた。
今日、湊先輩は東京へ帰る。
「……風花ちゃん、急に呼び出してごめんね」
湊先輩の顔立ちは、あの日までのどこか気負いのない、軽やかで優男風だった雰囲気を払拭していた。
少しやつれた頬、けれどその瞳の奥には、濁りのない静かな火が灯っている。
「ううん。お見送りに来られてよかったです。……おじいちゃんには、ちゃんと話したんですか?」

