世界で一番わがままな君とガラスの心臓

私が何を言っても、どんな言葉を重ねても、明日の身体を危険に晒した事実は変わらない。


罪悪感で押し潰されそうになる私を、湊先輩が自分の身体を割り込ませるようにして庇ってくれた。


「おじさん、おばさん……僕が二人を誘ったんです。罰なら僕が受けます。だから……」


言葉の語尾が、湊先輩の喉の奥で詰まった。


その時、重いICUの扉が静かに開き、青い手術着を着た医師が出てきた。


「茅野さんのご家族ですね」


一瞬にして廊下の空気が氷りついた。


誰もが呼吸を止め、医師の口元をじっと見つめる。


「……一命は取り留めました」


その一言に、お母さんが息を呑む音が聞こえた。